トピックス & インフォメーション

2018/04/29
月と木星が接近
 4月30日の宵から翌5月1日の明け方、月齢15の丸く明るい月と木星が接近して見えます。図は5月1日0時の位置関係です。
 肉眼や双眼鏡で接近の様子を観察してみよう。

 月のすぐ下に木星、左下には土星も見えます。また左下にはサソリ座のアンタレス、右上にはスピカも見られますので、ぜひ確認しておいてください。

 木星は5月9日に衝となり、一晩中見えるので観望の絶好機を迎えています。双眼鏡や天体望遠鏡で、ガリレオ衛星や表面の縞模様を観察しよう。

次回の接近は5月27日です。

24-s-1.jpg

2018/03/21
春分の日、昼の長さ=夜の長さ ???
天体現象の観察は、文字通り天候に左右されます。3月19日の月・金星・水星の接近もあいにくの天候で見られませんでした。
また、表題の昼の長さと夜の長さの比較観測も雨天でだめでした。
以前クラブの6年生の男子が、「春分の日の新聞に出ていた日の出の時刻を日の入りの時刻から引いても12時間ではない、どうして?」という質問があって、よく気がついたなと感心したことがありました。
ふつう、学校でも、メディアなんかでも「春分の日と秋分の日は、昼と夜の時間が同じになる」と説明して、大人になってもそう信じて疑問をもちません。
実際には春分の日で、昼の時間の方が夜の時間よりも10分前後長くなります。それは図のように、日の出時刻と日の入り時刻の約束から生ずる理由が一つ、そして二つ目に空気による屈折があります。
日の出や日の入りは、地平線(水平線)に対して、太陽がどんな状態かを決めます。つまり太陽の中心ではなく、図のように太陽の上端(人から見て)を基準にしているからです。
太陽が地平(水平)線上にちょっと顔を出した瞬間が日の出時刻、そして太陽が地平線下全部沈みきった瞬間を日の入り時刻と決めているのです。つまり太陽の直径分の移動時間だけ昼が長くなるわけです。このほか、先に書いたように空気の屈折があって、実際に太陽が地平線上に顔を出す前から、太陽は浮き上がって見えます。(実際に沈んでしまってもしばらく浮き上がって見えます)
この浮き上がりはその時の大気の状態で変わるそうですが昼の時間を長くします。

実際のところどのくらいかを確かめようと、田原の蔵王山で観測してみようと計画しました。
理論的な計算では
 日の出  05:51:14
 日の入り 18:05:47

残念ながら雨天で実施できませんでした。

23-s-1.jpg

2018/03/07
水星をみてみよう
平成30年3月19日午後6時
西の空

水星は最も小さな惑星です。月より少し大きいくらいで、地球のおよそ5分の2の大きさです。
また、水星は太陽の近くにあるため、地球からは日没直後と日の出前の短い時間しか見えません。そのため観測しにくく、まだ、肉眼で見た経験のない人も多いでしょう。
3月19日前後は最も太陽から離れていて、近くには明るい金星が輝き、月齢2の薄い月もあるため、見つけやすいです。

少し上に天王星もありますが、肉眼で見つけるのはむつかしいでしょう。

22-s-1.jpg

2018/01/01
平成30年1月の月
ブルームーン・スーパームーンそして皆既月食
 1月には2日と31日の2回の満月があります。この月をブルームーンと呼んでいます。呼び名については諸説ありますが、ただ、青い色というわけではありません。また、3月にも2日と31日が該当します。(2月には満月はありません)
 また、1月2日の月は月と地球との距離が近く、大きく見えてスーパームーンと呼ばれます。月の軌道は円ではなく楕円で、地球から離れたり近づいたりしています。今回は普段より3万kmほど近くなると言われています。
 そして、1月31日、夜の8時ころから12時すぎまでの長時間にわたる皆既月食が日本全国で観察できます。防寒対策をして、満月の欠けぐあいや色をぜひ観察してみて下さい。





21-s-1.jpg

2017/02/22
きさらぎの空/”君は『カノープス』を見たか!”
はやいもので、2月も残すところ1週間となりました。
陽が沈み、午後6時頃、南西の空には明るく輝く金星の一番星。
そして、南東方向には二番星のシリウスが見られます。
当地も春一番が吹き、その後の西風、こんな日は南の空が澄んでいると考え、昨夜カノープスの観察にでかけました。
時刻は午後7時30分。場所は相川町の百々神社北の農道です。ここは海岸に近いわりには標高が55m以上あり、四方が開けており、昼間には富士山も見られます。若い頃ハレー彗星もここで観察しました。
カノープスはシリウスについで、全天で2番目に明るい恒星です。ただ、南天の星のため、当地では、南中しても地平線すれすれ(5°以下)でしか見られません。探し方は、オリオン座が南中する頃、ベテルギウスの真下、地平線付近に見える星を見つけます。(シリウスの真下からやや右の地平線付近)
このあたりには、他に肉眼で見える星はありませんので、黄色っぽく光る、カノープスを見つけることができました。感激です。
日本では、カノープスは地平線すれすれに輝くため、大気による減光が大きく、とても全天で2番目の明るさとは思えないほど暗く、見つけただけで嬉しくなります。
昔、中国では、カノープスを「南極老人星」と名づけ、神様あつかいにしました。 七福神の神様の一人として知られる寿老人も、南極老人がモデルだという説もあります。 これらの伝説がもととなって、「カノープスを見ると長生きする」という言い伝えが生まれたのでしょうか。 今では、カノープスは「長寿星」と呼ばれ、星空の中で最もありがたい星として知られています。
まだしばらくは観察可能(3月上旬)ですので、南に開けた町明かりのない場所を確保し、ぜひ見つけてみてください。

20-s-1.jpg

2017/01/31
新年の空/プレヤデス星団(すばる)
 素晴らしい日の出で始まった新年ですが、すでに1ヶ月を過ぎようとしています。
 1月はさすがに当地も冷えて、14日には雪も降り、積雪もありました。下旬は3月のような日よりもあり、変化の多い月となりました。

 一方、空の方は目だった現象は少なかったように思います。
 3大流星群にあげられる、4日の「しぶんぎ座流星群」も暗くて、特筆するようなものではなかったと思います。
 強いてあげるなら、1月12日、金星が東方最大離角で観察の好期、すぐそばに火星(1.0等)も見られました。
 また、水星が1月19日、西方最大離角で、明け方の東の空に表れたり、日没後の西の空(15°)に見え、すぐそばにある土星より明るく見えました。

 星座となりますと、歌にもあるように、澄んだ冬空は本当ににぎやかです。
 双眼鏡や小型望遠鏡での好観察対象として、おうし座にあるプレアデス星団をおすすめします。
 平安時代の随筆「枕草子」で、清少納言は「ほしは すばる ・・・」と書いています。「すばる」は日本語なんですね。
 日没後の天頂ふきんに、肉眼でも6〜7個の星を数えることができるでしょう。星のまわりがにじんで見えるのは、その星のまわりにあるガスが、
星の光で照らされているからだそうです。

19-s-1.jpg

2016/12/01
12月の空/ふたご座流星群
2016年も最後の月になりました。今月の5日〜20日はふたご座流星群が出現します。
これは、しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群と並んで、年間三大流星群の1つとされています。
極大期は14日から15日ですが、本年は残念ながら満月と重なって、月明かりがじゃまになります。
今月の5日〜20日の月明かりの無い夜空を観察してみよう。

18-s-1.jpg

2016/11/07
文部科学大臣賞/石丸典生賞に小3児童の加藤さん!
恒例の『あいち少年少女創意くふう展が、11月5日(土)〜6日(日)、トヨタ産業技術記念館にて開催されました。
本年度は県内小学校から209点、中学校から64点の、合計273点の出展がありました。
文部科学大臣賞/石丸典生賞を受賞したのは、碧南市の小学3年生、加藤さんの作品『かサッと』です。
加藤さんは作品について次のように説明しています。
「雨ふりのときにかさをつかったあと、ぬれたかさをくるくるまくのがたいへんだなと思ったので、この作品を考えました。かさの先に丸いリングを取りつけ、そのリングがぬけないようにスーパーボールとループエンドをストッパーにしました。かさをとじてリングをサッといどうさせると、かんたんにかさをまとめることができます。水色のかさにピンク色のストッパーがついて、とてもかわいらしいかさになりました。」
ふだんの生活の中に工夫点をつかみ、機能とかわいらしいものにまとめ上げた作品は見事です。
なお、この作品は他の優秀作品と共に『全日本学生児童発明くふう展』に出品されます。

17-s-1.jpg17-s-2.jpg

2016/11/01
11月の空/スーパームーン
スーパームーンについては、昨年9月にも紹介しました。今年の11月14日の満月は、68年ぶりのスーパームーンです。
月は地球をまわる衛星ですが、軌道が真円ではないため、地球からの距離が変化します。
最も近いときで35.6万km、遠いときは40.6万kmで、平均38万km としていますね。
地球からの距離が変われば、満月の見かけの大きさも変わります。(写真の左半分が遠いとき、右半分が近いときの見かけの大きさ)
11月14日の午後8時21分には、距離35万6千509km まで近づくため、特大のスーパームーンが見られます。
なお、同じ日の満月でも、月の出と南中した月では見かけの大きさが違います。どちらが大きいか、またなぜそうなるか、考えてみましょう。

16-s-1.jpg

2016/10/03
ノーベル生理・医学賞に大隅博士!
2016年のノーベル生理学・医学賞は東京工業大学栄誉教授の大隅良典氏が受賞しました。
受賞理由は、生物の細胞が不要なタンパク質を分解して、再利用する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる、リサイクルのしくみを解明したことです。この研究により、細胞内の不要物が引き起こすと言われていた、パーキンソン病や発がんの治療に大きな進歩をもたらしました。
細胞について、6月のクラブ教室で、顕微鏡を自作し、タマネギの皮で観察しました。大隅さんの研究も電子顕微鏡のような大がかりな装置を使わず、普通の光学顕微鏡でヒントをつかんだそうで大変なおどろきです。
大隅博士は岡崎市の基礎生物学研究所で10年以上研究を続けたこともあったそうです。(この研究所では以前からノーベル賞級の研究者が何人もいるとうわさされていました)
これで、日本はノーベル賞受賞者が25名となり、生理・医学賞は4人です。そして、3年連続でノーベル賞受賞が続いていることもうれしいですね。

15-s-1.jpg

- Topics Board -